珈琲豆の経路
珈琲豆とは、何処から来るものなのだろうか。
そんなことを気にしたことはなかった。其までは。
その豆が、特殊な流通経路でやってきていると知るまでは、では、他の豆はどうなんだ?と思った。
その豆、つまり彼が焙煎している豆は、メキシコから、明確に単純な経路で日本に持ち込まれているらしい。
珈琲のことを日常的に、あちこちで見ているので、わたしは知っていると考えがちだが、その来歴については、おそらく全く知らない。
豆である認識さえも、なかったかもしれない、なんだあれは、いったい。
例えば、「モカ」とは、アレだ、と思っていた。
アレとはなんだ、モカだ、と一意に一対一の対照で捉えていて、モカが地名であると先日知って、大きな違和感を感じた。
モカはモカである、でなにも不思議に感じていなかったので、それ以上のうたがいはなかったのだった。
「モカ」は紅海に面した、イエメンの小さな港町の名前である。
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モカ
Mokha
المخا
ぁ、そうだ。モカという響きから、その初声らる刹那にカカオのイメージがよぎっていた。
だから、モカとは、モカの実、なるなんとなくチョコレートフレーバーなものが要素として含まれてあるような錯覚だった。
珈琲の豆であって、モカの実ではないのは明白なのに。
モカの実というのは無いが、カフェモカ(café mocha)というものはあった。
カフェモカは、地名のモカとは関係がないらしい。カフェモカは、チョコレートを入れた珈琲ミルクという雰囲気の飲み物で、わたしがモカと聞いて、アレだと思うのは、このカフェモカの影響下にイメージがあるのだろう。
珈琲もチョコレートも、世界中で消費されていて、なんとなく同じような買い方をされているような気がする。
どのような買い方であるか、ということが重要で、注目される場合がある。
それは、品質より大事にされることもある。
たとえば、よい買い方をするために、その流通を担うことを始めるということがある。